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2013/12/24

かぐや姫

 昨日、高畑勲監督の「かぐや姫の物語」を見た。

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 いい作品だった。見終わった後、なんとなく、子どもの頃の夏休みに町内会で見た16mm映画の「かさじぞう」を思い出した。何故思い出したのかは、よく分からない。生真面目な昔話の映画だったからだろうか。

 ストーリーは、良く知られている「竹取物語」から大きく外れることもなく、意外性はなかった。映像は、ひたすら美しく、絵巻物のよう。シロウトだけれど、この絵を描いて動かすのは大変だったろうなと思う。でも見ていて疲れることは無かった。描かれていた線が柔らかい、筆のようなタッチだったからかもしれない。

 どちらかというと、日本人より、外国人が喜ぶのではないかとも思った。

 印象に残ったのは、劇中歌。高畑監督が作ったらしい。曲は、ふたつあって、ひとつは「こきりこ節」などと同じ、長調、陽の節回しの田舎節。もうひとつは、演歌と同じ短調、陰の節回しの都節。田舎と都、ふたつの生活はこの映画のテーマでもある。

 もうひとつは、月からの使者。大きな雲に乗った仏を中心に、にぎにぎしく楽を奏でる天人・天女。本当に絵巻物のようだった。楽の音も、澄んだエレクトリカルなもので、ああこれは今までのわしのイメージどおりだなと思う。

 一家で見に行ったのだけれど、夫婦どちらかが50歳を越えていると、ひとり1000円という料金になっていて、入場には身分証でも確認するのかなと思っていて、免許証を用意していたら、私の顔とアタマを見て顔パスだったのがちょっと悔しかった。
2013/08/11

風立ちぬ

 一家で「風立ちぬ」を見てきた。
 とても良かった。ワタシも戦争嫌いの兵器好き、日本で物作りしている端くれなので、色んな意味でタマらない場面盛りだくさんだった。
 カミさんは何故か最初から泣きっぱなしだったらしい。わしもラストで泣きました。中3と小3の子供たちは、少々退屈だった様子。
 夢のシーンとリアルなシーンとの往復が絶妙。夢のシーンは宮崎監督の内的世界そのものなんだろうな、と思う。宮崎作品は、最近どうも見ていて疲れるな、と思うことが多かったのだけれど、この作品は力を抜いて安心して見ることが出来た。
 帰りの車の中で、カミさんが「シベリア」という三角のお菓子を知っていることに感心する。ワタシは知りませんでした。
2012/08/28

おおかみこどもの雨と雪

一昨日の日曜日に一家で見てきました「おおかみこどもの雨と雪」

おおかみこどもの雨と雪


 良かったですねー。思わずプログラム買ってしまいました。

 はっきり言ってかなり涙を流しまして、子どもらに悟られないように涙をぬぐわないでいたら、映画が終わった時には、首のあたりで集まった涙がポロシャツの襟をぐっしょり濡らしていました。襟首掴んでバタバタやって、「ああ、今日もクソ暑いなチクショー!」って感じです。

 最近の宮崎アニメより良かったな。最近の宮崎アニメはいろんなところを作りこんでいて見ていて疲れます。でもこの映画、凝った作りをしていない分、お話の面白さを味わうことが出来ました。

 お話は、基本的に昔話に良くある異類婚譚、ファンタジーですけど、現代の都会や田舎での子育てシーンが織り交ざって、話を身近な面白いものにしていました。
 この映画の監督さん自身は、子育ての経験が無いそうです。私も、ほんの一部しか子育てには参加していませんでしたが、色んなシーンで子どもたちの小さい頃が思い出されるような、はっとするリアルな描写があって感慨深かったです。映画を作る上ではなまじの経験より、卓越した想像力と観察力なんでしょうね。

 映画を見終わって、家族の前での感想は「良かったねえ」しか出て来ませんでした。見終わったばかりで感動が続いているところ、自分自身で野暮な批評なんざ言いたくなかったし。

 ただ、今改めて映画を思い返すと、リアルなシーンもたくさんあったけれど、全体としては素晴らしいファンタジー映画だったのかなと思います。子育ても、子どもが大きくなれば、小さい頃が夢のようですが、まさに映画ではその夢を描いていたのかもしれないとも思います。きょうだい喧嘩のシーンや雪の上を駆けまわるシーンなど、かなり大げさで誇張されてますが、これが母親の心象風景だとしたら、なんの不思議もありません。
 それと、下世話ながら思ってしまったのは、父親が異類であるオオカミということ、それを秘密にしなければならないこと、というのは、どんな隠喩なのだろうかということです。異民族、被差別、病気、家系、離別、、、単純に当てはめていくのはお馬鹿なことですが、ついそんなことを考えてしまうだけの話の深みがあったと感じます。

 この映画は、ちょいと絶賛したいです。

※MIXI日記から転載
2012/08/22

「ディズニーと宮崎アニメ:ヒロインから見た文化論」を読んでみた

「ディズニーと宮崎アニメ:ヒロインから見た文化論」を読んだ。
http://wired.jp/2012/08/16/disney-vs-miyazaki/

 最高ですねえ。(笑)

 しかもこいつを書いてるのは外国人。父親の自分目線で語っているのが本音っぽくていいね。全く同感だぁね。

 お伽話というのはパターンであって、元型の立ち現れる場所なのだから、とか俺らの頃は言われていたけど、現実生活やってりゃ、そんな教科書的な知識なんぞどうでも良くなる(笑)。

 まあ そういうお伽話がぴったり来ちゃう危機的な方も居ることは理解出来ますが、正直自分の娘にはぴったり来て欲しくないなぁ、なんて思っていたのだけれど、溜飲が下がった感じがします。

 (ただし危機的なときにそういうお伽話がぴったり来たことで、それが転機になる方がいることはホントだと思いますが。)

 改めて思うのは、日本人の普通の感覚っていうのは、元々結構グローバルなものなのかもしれないということデスネ。河合隼雄大先生は、日本という特殊な地域における心理療法ということで頑張ってられたみたいですが、なんかそれって逆バイアスな気もします。逆風もさんざんあったのでしょうが。

 カミさんとこれについてちょっと話して、なんかとても面白かった。
 そんなことを論じ合ってる時点で、既に我々は王子様とお姫様じゃなくて、ちゃんと考えることの出来る意識を持った相棒になったんかなぁ、ってところが、ちょいと再確認出来た感じもする。なんか、自分でも、もちょっと考えたいなぁと思う。

※MIXI日記から転載