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2014/04/01

FR-3 スピーカー追加改造 その3

 その1その2 からの続きです。


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 電源ラインは、ジャック基板から取ることにしました。ここだと、FR-3本体の電源スイッチと連動しているのでアンプが無駄な電力を消費することはありません。

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 オーディオ信号は、上の写真の箇所から取りました。標準ジャック出力の箇所です。
 FR-3は、左右2つの標準ジャックを差した時のみ、ステレオ出力になります。どちらか片方だけ差した場合は左右の信号をブレンドしたモノラル出力になります。
 なので、左右のスピーカーから独立した音を出したいときは、ダミーの標準プラグを2つ、出力端子にかまし、左右同じ音にする場合はそれを外すようにしました。
 電子アコーディオンとして、左右同じがいいのか、左右独立がいいのか、やってみなければ分からなかったため、とりあえず簡単に切り替えて試すことが出来るこの方法を選択しました。

 試した結果は、左右独立のほうが良かったので、この信号取得ポイントはあとで変更する予定です。

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 アンプ基板の取り付けは、右手側スピーカーの横(演奏時は上)にしました。マジックテープを貼ります。

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 上の写真はバラック組み状態です。

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 左手側スピーカーへの配線です。
 秋葉原を回ったり、通販をサイトを見たりして、これに合う3Pコネクタを探したけれど見つからず。
 そこで、仕方なしにハンダの直づけです。この写真はバラック組みの段階ですが、あとで熱収縮チューブをかましました。

 このアコーディオンはROLAND製になっていますが、イタリアで設計・製作されています。その関係か、日本では一般的でない部品を使っているのかもしれません。ちなみに、内部の配線はいかにもイタリアで、はっきり言ってぞんざいです。設計も、むやみに基板が大きく、日本だったらもっと集積化して電気も食わないだろうなと思います。

 さて、これで組み上げて、音出しすると・・・・手前味噌ですが断然イイです。

 やはり電子アコーディオンであっても、胸の前に抱えている楽器が鳴っている感覚はします。それからヘッドホンだとよく聞こえすぎるので音量の大小が良く分からないけれど、スピーカーを通すと音量の大小がよく分かる。蛇腹の強弱の練習になります。

 全体で重量が1kg ほど増えましたが、電池さえあればこれひとつで路上でも弾くことが出来るようになりました。外部のモバイル電池を使えば長時間演奏も出来そうです。

 ただ、内部の標準電池ボックスと充電用の単三電池の組み合わせだと、スピーカーをつないだ状態で4時間くらいは持ちます。

 さて、あとは肝心のアコーディオンの練習ですが・・・改造が終わってからは気が抜けてしまってあまり練習できていないのが情けないです。
2014/03/31

FR-3 スピーカー追加改造 その2

 前回で、Vアコーディオンの下調べが終わったので、改造の概要を回路図にするとこんな感じ。

FR3_Circit.jpg

 ライン出力を横取りして、アンプに入力。増幅された信号でスピーカーを駆動するという至って簡単なもの。

 部品調達はスピーカーから。P1000kというフォステクスの10cmスピーカー。一本1000円ちょっとの普及品。効率も悪くないし、フルレンジでスペックもそこそこだったので通販で購入。スピーカーの取り付け穴は規格品なので、エンクロージャーを加工すること無く取り付け完了。

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 次にアンプ。通販で1280円のデジタルアンプキット購入しました。
 http://blogs.yahoo.co.jp/nfj_2009/31421466.html

YAMAHAのYDA138Dという石を使っていて、これの電源電圧が標準で12Vで、Vアコーディオンと同じこと、電源の範囲が9V~13.5Vと広いことが、電池使用時に好都合だったため。

 まずはこれがキットの内容と、組み立て説明書(笑)
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 しかし、小中学生の頃から今まで、曲りなりに色々なキットを作って来ましたが、ここまで省略されまくりで分かりにくいキットの説明書は初めて。
 部品の名前と部品の形の対応、部品の極性の知識などがないと作れないので、おそらく初心者は途方に暮れるものと思われます。その分、Webページの掲示板で情報を流してようです。

 とりあえず背の低い部品から取り付けていきます。
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 これで完成。恐る恐る電源を入れます。やっぱりいまだに火を入れる瞬間はドキドキします。

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 メトロノームとFR-3の電池ボックス、スピーカーを接続してテスト。ノイズもなく綺麗に鳴ってくれました。デジタルアンプは優秀です。
 
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 デジタルアンプの電源を入れた時、スピーカーに「ポコ」という直流ノイズが乗ってしまうなら、対策しないとなと思っていたけれど、ほとんど出なかったので安心しました。

 アンプ基板の取り付けは、頻繁にメンテすること、FR-3への穴あけが難しいこと、軽量化を図りたいことから、マジックテープで取り付けることにしました。やくざな方法です。

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2014/03/31

FR-3 スピーカー追加改造 その1

 昨年、Roland のVアコーディオン、FR-3 を買った。はっきり言って型落ち品。神田の谷口楽器で定価の半額以下の15万円で購入した。

 Vアコーディオンというのは、ローランドで出している電子アコーディオンだ。蛇腹の中の空気を空気圧センサーで感知して、本物のアコーディオンのように音の強弱を付けることが出来る。ただ、本物のアコーディオンと比べたら、なんちゃって感は否めない。

 とはいえ、家での練習用には、ヘッドホンを付けて無音で練習出来るメリットは大きく、どうせプロになるわけでもないので、なんちゃってでもいいや、と思って購入したのだった。アコーディオンの先生には内緒で。


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 上の写真の通り、見た目は普通のアコーディオンによく似ている。

 ところが、練習しているうちにヘッドホンないし外部スピーカーを鳴らしているだけでは物足りなくなってきた。このアコーディオンはスピーカーが付いていないので、楽器そのものが鳴っていないとあまり弾いている気にならない。
 エレクトリックギターだって、弾いている時には多少の振動が指や体に伝わる。これがまったく伝わらないとなると、おそらく大変弾きにくい楽器になっていただろう。そんな感じだ。

 そもそもRoland のVアコーディオンの現行機にはみなスピーカーが付いている。ああ型落ち品とはこういうことだったのかとも思ったのだった。

 なんとかスピーカーが付かないものかと思いつつ、ダメ元で中を開けてみたところ・・・・


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 なんと立派なエンクロージャーが付いているではないですか。
 エンクロージャーとはスピーカーBOXのことです。

 で、反対側(左手側)を開けてみると・・・

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 うは。こっちにも付いている

 このとき、Vアコーディオン君がこう語りかけてきた気がしました。「こんな無口なボクだけど、音が鳴るようにしてね。」と。

 ただ、ひとつ問題があって、仮にアンプとスピーカーを取り付けたとしても、右手側はいいとして、左手側のスピーカーまで配線をしなければならない。その間には蛇腹があって、蛇腹の中を配線するか、あるいはみっともないけれど外から配線するかしない。そうしないと、左のスピーカーが鳴らない。

 そこで、さらに基板をひっべがして、左のキー(ベース音とコード用)入力用の端子を調べたところが次の写真です。

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 赤枠のうち、右側のコネクタが左のキー(ベース音とコード用)入力用。その左側に空いている3ピンが。ひょっとしてこれが左手の方に繋がっているのではないかと、今度は左手側を見ると・・・

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 やっばり同じ端子があって、テスタで調べたら・・見事に導通していました。

 ようは、FR-3 というスピーカー無しVアコーディオンは、スピーカーありのFR-3s と基本的に同じ作りで、そこから本当に単純にスピーカーとアンプを外しただけ、ということらしい。これで価格差が10万円だったというのはちょっと解せないけれど、とにかく私にとってはラッキー!


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 最後に、アンプに入力するための配線を確認。ジャック基板を見ると、これはそれほど難しくはなさそう。

 ということで、基本調査は完了。あとは作り込むのみです。

 その2へ
2012/11/21

Vアコーディオン雑感

 ROLANDの電子アコーディオン(Vアコーディオン)を手に入れて、もうすぐ一カ月になります。
 実を言うと、アコーディオン教室の先生には内緒で購入したのでした。先生、「あんなもん弾くなら、電子オルガン弾いたほうがいいですよねぇ」とおっしゃっていたので(笑)。

 しかし、そうは言っても夜間の練習はアコースティックのトンボのアコーディオンではどうしても出来ず。「音はともかく運指練習マシンとしては使える」という、プロを含めた複数の情報を得たので、練習用としてカミさんにいくばくかの借金をして購入したのでした。

●練習には十分使える
 最初、蛇腹の押し引き感はまったく違う、と思いました。アコースティックのトンボアコーディオンでは、いくら蛇腹を引いても何もキーを押さないと蛇腹は動きません。キー(特に低い音)を弾くと、その都度蛇腹が「ガッ ガッ」と動きます。動いている分の空気は、リードを鳴らすための空気です。
 それに対してVアコーディオンは、キーを押そうが押すまいが、同じだけの圧力で蛇腹が動いていきます。押したキーの音は、その圧力に応じた音量が出るだけ。キーを押そうが押すまいが関係ありません。
 アタマでは分かっていても、実際にやってみると、「あ。しまった。これは失敗かも。」と思ったりしました。でも、実はアコースティックのアコーディオンは、、、、ちょっと文章で表現出来るか自信ないですが、ある一定以上の圧力をかけると、音量はそのままで蛇腹が動きます。ハモニカで、肺活量ぎりぎり思いっきり吹いても音量があんまり変わらないのと一緒です。

蛇腹の動き 音量
  1      1
  2      2
  3      3
  4      3.5
  5      3.5
  6      3.5

 というような感じです。

 Vアコーディオンも、ある一定以上の音量になると、それ以上は音量の変化が無いので、有る一定以上の音量で弾いていれば、結果として蛇腹の押し引きの空気の分量はアコースティックと等価となってます。
 少なくとも、教則本レベルの練習なら、Vアコーディオンでも十分という感じです。
 でも、ものすごく繊細な曲を弾いたりしたら、きっと追いつかないと思いますが、そんな曲は上級者の更に上なので、それまでは十分に練習の用を足りるという実感は得ました。

●音が色々あって楽しすぎる。
 これは意外でしたが、ほんとうに楽しい。
 蛇腹でプレッシャーを与えると、それに応じて音色が変わるオーケストラトーンがあって、アコーディオンでいろんな楽器のシミュレートが出来る。なので、

バイオリン・・・・・・・・・神田川、精霊流し
アルト・サックス・・・・・太陽にほえろ!
テナーサックス・・・・・・有楽町で逢いましょう、21世紀の精神異常者
トランペット・・・・・・・・・ニニロッソの夜明けのトランペット、ラピュタのパズーのトランペット、シバの女王
クラリネット・・・・・・・・・さそり座の女
フルート・・・・・・・・・・・天国への階段
ハモンド・オルガン・・・Deep Purple(ハイウェイスター、バーン、チャイルド・イン・タイム)

 なんかここまで弾くともうハマってしまってとても教則本など弾く気になれませんネ。ハモンドの音なんざレズリーかかってますのでね。
 しかし改めてこう、書きますと、我ながら、なんて無茶苦茶な音楽人生を歩んできたのかと思います。

●ヘッドホンの左右が逆
 どうも、観客席でお客さんから見たところの定位になってまして、ヘッドホンをかけると、左が右手の音、右が左手の音が出てきます。
 聞いている分にはまったく問題ないのですが、練習していると、左右が逆になるわけです。
 これはかなり気持ちが悪い。
 なので、ヘッドホンをくるっと回して左右逆にする。そうすると、どうも耳が変になります。

●魔改造
 先日、右側に引き続き、左側も分解しました。
 そうしましたところ、左側ボタン部にも立派なスピーカーボックスが・・・・
 正月休みが第一弾の魔改造になるかと思われます。それまで、じっくり計画を練りたいと思います。
 なんにも、ケーブルを付けない状態で音が出せる。そこまで持って行きたいところです。

※MIXI日記から転載
2012/10/22

Vアコが来た

昨日、御茶ノ水の谷口楽器で買ったRolandのVアコ、FR-3が宅急便で来た。
今度は返品にならないように祈ります。

購入に至った動機は、

・アコーディオン教室の課題も、だんだん難しくなってきて、まずは左右の手の運指をしっかり覚えないとならなくなってきたこと。

・ベローイング(蛇腹使い)は非常に大事だけれど、一つの曲の練習のステップとしては最終段階。まずは左右の指使いがこなせた後のベローイング。運指がきちっとできていることが前提。

・夜、子どもたちが寝た後、アコーディオンの練習をするのはさすがに気が引ける。この時間に音を出さずに運指だけでも練習したい。

・アコーディオンのプロでも、運指練習目的でVアコを使っている人は、若手だけれど、いる。蛇腹の感覚がぜんぜん違うので、別物の楽器と言っていいが、運指は一緒。別物の楽器として練習目的で使用しているようだ。

・電子アコーディオン、色々な音が出せるというのは魅力。元オーディオ屋としては、スピーカー取り付けとか、ワイヤレス内蔵とか、魔改造の夢が膨らむ。

・谷口楽器で、半年前の半額で新品が手に入ることが分かった。モデルチェンジのため旧機種が安く提供されている。ちなみに、半年前の新品の値段は、三十数万円、現在は、15万円台。
http://shop.taniguchi-gakki.jp/products/detail.php?product_id=1265
新品なので、一年保証も付いていた。

ということで、カミさんと相談して色々考えた末、購入に至りました。


今日、宅急便が着いて、開梱して、スピーカーにつなげて試し弾き。

うーん。やっぱりアコーディオンの音は、それなりです。だいたい、音が出てくる場所が胸の前ではなくて、目の前のスピーカーということで、違うのだから、違ってアタリマエです。でも練習用としては充分。
で、試しに、アコーディオン意外の音、サックスとかトランペットとかを弾いてみる。。。。と、これが面白い!蛇腹の動きに合わせて音量だけでなくて音質も変わるので、なんだかこっちのほうにハマりそうです(笑)。あ この音、加藤和彦のソロアルバムを思い出しました。

とりあえずVアコ初日はそんなところでした。