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2021/08/13

新型コロナワクチンと悪夢

 新型コロナワクチン接種後、悪夢を見るようになったという方の話をよく聞くようになりました。自分を含めてなんですが。
 その理由を考えてみたのですが、自分の場合、接種後に高熱が出て、その間うなされながらいろんな夢を見ておりました。なので、いままでは無かった夢に対する関心がなんとなく高まったことで、その後起きた時に夢を思い出すことが出来るようになったのではないかと思っています。
 夢については、Facebook でお友達登録させていただいている方の中にも専門家がいらっしゃるので、勝手な考えを言うのも憚られるのですが。。
 大学在学中には、哲学者の大森荘蔵先生の放送講義を取ることが出来、その中で、「夢を見た。というのは間違いなのであって、夢という純生の体験があるわけではない。夢は、起きた時にそれを想起して話したり記述している、その時がまさに夢を見ているということ。」とおっしゃられていて、ユング派の先生には申し訳ないのですが、講義を聞いてから30年後の今、これを正しいと信じています。
 「なんか夢を見たんだけどなー。見たんだよ。」だけでは語り得なかったということなので、夢を見たとは言えない。「語り得ぬものについては沈黙しなければならない」のヴィトゲンシュタインに繋がってくるという寸法です。
 恩師のユング派の先生も、「夢は相当に意識の関与がある」と述べられていました。思い出そうと思っていないと、起きてからすぐに夢は忘れてしまいますし。
 実は大学在学中は、思い出せる範囲で夢日記をつけていました。夢なんてそんなに頻繁に見るものでもないしなあと思いつつ、とりあえず夢の記録とその時の日常、連想することを記すだけなら(変な解釈を加えないのなら)特に害はないとのことだったので。今でもその日記は鍵付きで保存してあります。
 ところが、不思議なことにいったん夢日記をつけはじめると、結構毎日のように夢を見るようになっていました。夢に対する関心が増すと、夢というのは思い出せるようになるのだなということを実感しました。
 新型コロナワクチン接種後に夢を見るようになった、というのも、高熱でうなされている時に色々な夢を見たので、その後なんとはなしに自分の中で夢に対する関心が高まっていることが原因なのかも知れないと僭越ながら考えております。

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